KUMANOMANDARA19
天台宗 西国観音霊場第一番・花山法皇ゆかりの寺
那智山
青岸渡寺せいがんとじ
如意輪観世音を祀る青岸渡寺は、一千日(3年間)の滝篭りをされた花山法皇が永延2年(988)に御幸され西国三十三ヶ所観音巡り一番札所として定めたとされ、全国より、多くの信者や参詣者が訪れます。
開基は仁徳帝の頃(4世紀)、インドから那智の浜辺に流れ着いた裸形上人が大滝の滝壺から観音像を見つけ出し、 そこに草庵を結んで安置したのが起こりといわれています。その後、200年推古天皇の頃、大和の生佛上人が来山し、 前述の話を聞き一丈(3メートル)の如意輪観世音を彫み、裸形上人が感得した八寸の観音菩薩を胸佛に納め勅願所として正式に本堂が建立されました。
現在の本堂は天正十8年(1590)に豊臣秀吉が再建したもので、桃山時代の特徴を色濃く残し、国の重要文化財に指定されています。また、本堂後方には、朱色の三重の塔が聳え、壮大な大滝とのコントラストが美しさをかもし出しています。
ご案内
苦しみを楽に変える観音さま、大慈大悲の如意輪観音に現世ご利益まちがいなし。
※花山法皇のお歌から
木の本を すみかとすれば 自ずから 花見る人に なりぬべきかな
※この地を訪れ、西行法師は
木のもとに 住みける跡を 見つるかな 那智の高嶺の 花を尋ねて
御本尊
如意輪觀世音菩薩