KUMANOMANDARA28
高野山真言宗
重畳山
神王寺かさねやましんのうじ
神王寺は、標高三〇二メートル の重畳山の山上にあり、弘法大師の開基と伝えられていて、参道には、八十八体の石仏が静かに立ち並んでいます。
本尊弘法大師他、不動明王、薬師如来、阿弥陀如来を祀っています。
重山神社は、一社三扉の造りで、社格が高く熊野三山に次ぐと云われています。八百年前の紀伊の国神名帳の従四位上滝姫神を祀るとあります。
祭神は多岐理姫、多岐都姫、市杵島姫の三女神でありますが、平安時代より熊野三山の勢力が盛んになり、当地にも及び、 祭神も素戔鳴命、速玉男命、熊野結命が祀られるようになりました。しかし空海開基後、神仏習合の信仰により、僧侶が神仏を祀る時代に、本地垂迹仏として、本宮の阿弥陀、新宮の薬師、那智の観音を本地仏として祀り、当地方の信仰の中心として、守護所としたようです。
現在は、ふもとの古田・神野川・西向・伊串・ 古座の五ヶ区で祀っています。
本地垂迹仏
阿弥陀如来・薬師如来 如意輪觀世音菩薩