継桜王子宮(近野神社)
KUMANOMANDARA12

藤原秀衡ゆかりの桜・野中の清水・一方杉の大木・とがの木茶屋

継桜王子宮(近野神社)

つぎざくらおうじぐう

野中地方の氏神として知られる王子で、社殿は石段の上の高台にあります。この王子社へ登っていく途中の斜面には樹齢800年以上といわれる杉の巨木が立ち並んでいます。この杉は、熊野本宮大社の方向、南向きに枝を伸ばしている珍しい姿から「野中の一方杉」と呼ばれ、現存しているものは10本近くあり、大きいもので周囲8メートルにもなります。この杉は県の天然記念物にも指定されています。

王子名の由来は、社前に古くからあった伝説の名木の継桜であるといわれています。その 桜とは、「秀衡桜」のことです。

秀衡桜は植え継がれ、今は王子社の東方約100メートルのところに現存しています。


ご案内

境内の地下より出る真清水は、不思議に無病息災の霊験があると、遠方より水を汲む善男善女が多く集まる、熊野権現霊験水です。

  • 樹齢八百年以上の杉の巨木が立ち並ぶ

  • 秀衡桜

秀衡桜

桜の名前にもなっている伝説の主人公とは、藤原秀衡のことです。
秀衡と共に熊野詣でに出た身重の妻が滝尻で赤ん坊を産み落としました。そのわが子を滝尻の岩屋に残し参詣を続け、途中の野中で秀衡は、手折りした桜の枝を地にさし、「参詣を終えての帰途、この枝に花が咲いていれば無事なり」と立願して先を急ぎました。そして帰り道、再び野中に戻ったところ、桜は見事に咲き誇り、岩屋の赤ん坊も狼狐に養われ健やかに成長していたという伝説が残っています。
現在は、明治22年に植えられた四代目「秀衡桜」が保存されています。

御歌

いにしへの 
すめらみかども 
中辺路を
越えたまいたり 
のこる真清水

継桜王子宮(近野神社)連絡先

和歌山県田辺市中辺路町野中

0739-65-0012

交通のご案内

電車・バスにて

京都・新大阪駅からJRきのくに線にて紀伊田辺駅下車。 紀伊田辺駅からは、龍神バスで野中一方杉バス停下車。 徒歩約30分。

自動車にて

阪和自動車道・紀勢道上富田ICから国道42号・国道311号を経由。野中一方杉バス停から旧国道へ登る。